Appleの新製品発表会の感想 iPhone 12とHomePod mini

前回の発表会に引き続き、観客は入れずに事前収録した映像を配信する形の発表会だったが、とてもエキサイティングだった。
伝えたいことをコンパクトにまとめているし、冗長な自慢や実演コーナーが削られているので、ダレることなく楽しめた。1時間程度はあるけど、ちゃんと字幕も付いているので時間がある人は見ておくといいです。

時系列に沿って振り返ってみます。

 

HomePod mini

小型で廉価版のHomePodが発売される。

10,800円(税別)で11月6日注文開始。11月16日発売。
音楽再生を重視したスマートスピーカーとして登場したHomePodは32,800円(税別)と、競合製品の中でもかなり高額だったため、廉価に普及しているAmazon Echoと比べると手が出しにくいものだったが、ここにきて大幅に値段を下げてきた。それでもまだ高めではあるが。

一家に一台ではなく、各部屋に配置して、家中どこでもシームレスな音楽体験を提供したいと考えているようだ。それぞれのHomePod miniは同期して音楽再生ができる。
スピーカードライバーとパッシブラジエーターをソフトウェア制御によって毎秒180回以上調整するというコンピュテーショナルオーディオが導入された。
かなり簡素化された内部構成になったが、コンピュテーショナルオーディオでどれほどの音質を実現してくれるのかが気になるところだ。
ちなみにHomePodはA8チップ(iPhone 6に搭載)を使っていたが、HomePod miniはS5チップ(Apple Watch Series 5に搭載)が使われている。

個人的にはスマートスピーカーが好きではなくて、常にオンラインでスタンバイ状態のマイクが家中に配置されてるなんて、考えるだけでげんなりしますが、便利さを手に入れるためには仕方ない犠牲なのかなとちょっと諦めつつもあります。

U1チップを搭載したiPhone 11と12ではHomePod miniに近づけるだけで音楽再生を引き継いだり、音楽の提案をしてくれるというのも素敵です。

AirPodsでも再生端末の切り替えがスムーズにできるようになっているのと同様に、Appleは生活の中での音楽体験を素晴らしいものにしようと頑張っているのが見えてきます。

Intercomという内線通話機能もなかなか面白そうです。

HomePod miniが複数台ある場合はSiriを通じて、各部屋にボイスメッセージが送れるようになるので、家の広い海外の家庭ではわざわざ大声を出したり、2階まで呼びに行くなんてことをしなくてもすみます。これはiPhoneやApple Watchに対しても送ることができるので、子供が仕事中の親にメッセージを送るとか、身体の不自由な方にとってはとても便利な機能になると思います。

海外と比べると狭い日本の住宅事情にはマッチしないかもなーとは思うんですが、私はかなり好感触です。
(部屋のスピーカーからいきなり親の声が流れてきたら、ボイチャとか生配信してる高校生の子供がぶち切れる事件が発生しそうで心配なところもありますが)

 

iPhone 12


10月16日予約注文開始。

64GB 85,800円 (税別)
128GB 90,800円(税別)
256GB 101,800円(税別)


初の5G対応iPhone。
ただ速度が速くなったからといっても、しばらくは都心のごく一部くらいしか有効活用できないと思うんで、あんまり夢を見ないようにしたい。
ヘビーユーザーのトラフィックの一部が5Gに行って、4Gの電波が空くことは期待してる。

iPhone 11は6.1インチ液晶、1,792×828ピクセル、326 ppiだったのに対して、
iPhone 12は6.1インチ有機EL、2,532×1,170ピクセル、460ppiとなり、画素数は2倍以上に。(iPhone 11 Proのディスプレイとほぼ同等なものが普及モデルにも載ってきた感じです)

それでいて側面がiPhone 4や5シリーズのようにフラットになったことで、ちょっぴりスリムベゼル化。インチ数は変わらないけど、少し端末が小さくなった。

ガラスもフラットになったことで、保護ガラスが浮くといった事例がなくなりそうです。これは嬉しいね。

ガラスもセラミックシールドと呼ばれる強靱なものに進化。落下耐性は4倍になったそうで、バキバキiPhoneが減ることを祈ります。

目玉としてはMagSafe for iPhoneでしょうか。
Qiによる無線充電の位置合わせに使うマグネットがiPhoneの背面に配置されています。

Qiって充電位置がシビアで、きっちりセンターに置かないと充電が始まらないなんてことがあったのですが、これによりズレたりして充電が止まるといったことがなくなります。

だいぶ前にQiのマグネット固定については触れたことがあったと思うんですが、充電器メーカーが独自にやっている例はあったものの、共通の仕様がないと意味がないよねといった問題が、Appleの動きで一気に動き出しますね。
どれくらいの磁力があるのかがまだわからないので、どこまでできるかはわからないけど、マグネット固定のカーマウントや、Qi搭載でiPhoneにくっつけて使えるモバイルバッテリーなんかも動きがありそうで期待したいところ。

Apple Watchと同時に充電できる折りたたみ式の充電器が良さげだった。



サードパーティーの充電器もかっこいい。

磁気ストライプの付いたキャッシュカードや通帳には気をつけないといけません。
あとは砂場に落として砂鉄まみれとかが怖い。

いままで5Wと7.5Wのみ対応だったQiですが、MagSafeでは15Wまで対応になるので、ケーブルを使った充電と遜色のない速度が期待できそう。15WのQiに対応ってわけではなくて、15Wでの充電はMagSafe対応機器な縛りがあるようです。
まぁ発熱問題があるので、速ければいいってもんでもないけど。

イヤホンや充電器は同梱されず、Lightning->USB-Cケーブルのみが同梱されるとか。

それにより無駄を減らせて、箱もコンパクトになって二酸化炭素排出を抑えることができるって話ですが、パソコンにUSB-Cポートが無いって人も多いでしょうから、そのあたりで混乱が発生しそう。
USB-CをA端子に変換するコネクタがバカ売れする未来が見える・・・・・・。

たしかに箱は小さくなった。

カメラはF1.8からF1.6へとさらに明るいレンズに。

これにより暗所での撮影がこれまで以上によくなったとか。

ナイトモードは超広角レンズでも、インカメラでも使えるようになって、11でイマイチだった箇所がきっちり潰してきてます。

 

iPhone 12 mini

11月6日予約注文開始。

64GB 74,800円 (税別)
128GB 79,800円(税別)
256GB 90,800円(税別)

iPhone 8やSE2よりもディスプレイサイズは大きいながらも本体は小型で、スペックはハイエンド。

大きさとバッテリー以外は12と同じっぽい。(メモリはまだ不明だけど)

小さいけど性能を妥協してない選択肢が出てきたのはいいことですね。
ただ、小さい端末を欲しいって人はよく目にするけど、12よりも売れるとは思ってない。

 

iPhone 12 Pro / Pro Max

美しいステンレスのボディ。

iPhone 12 Proは10月16日予約注文開始。
128GB 106,800円(税別)
256GB 117,800円(税別)
512GB 139,800円(税別)

Pro Maxは11月6日予約注文開始。
128GB 117,800円(税別)
256GB 128,800円(税別)
512GB 150,800円(税別)

コンデジが完全に過去のモノになってしまったかのような、カメラの進化が凄まじい。
12や12 miniにはない特徴としてはなんといってもLiDARによる深度測量でしょう。

投射した光の反射する速度によって深度を調べることで、暗所でのオートフォーカス性能が向上。力業で深度を推定していたこれまでのポートレートモードが、より自然に仕上がるようで、とても気になります。

LiDARは空間や物体スキャナとしても利用が可能で、部屋の間取りを簡単にスキャンできたり、ARの座標決め精度が飛躍的に高まったりします。

個人的にはブックスキャナとしての活用ができないものかなと期待してて、撮影すると本のたわみを検出して、文字のゆがみを補正なんてのが簡単にできるなら嬉しいなと。

ProとPro Maxはサイズの違いだけではなくて、望遠レンズがPro4倍、Pro Max5倍だったり、Pro Maxにはセンサーシフトの手振れ補正がついてたりと細かな違いがあります。

センサー自体を揺れに合わせて動かすという一眼レフなんかでも使われている技術。
写真や動画に力を入れてる人はPro Maxを選ぶべきですね。

Apple ProRAWは本格撮影する人がめっちゃ喜んでそうな目玉機能。

iPhone 11での悩みはRAW撮影が微妙な存在だったところでして、Apple純正のカメラアプリを使ったほうが明らかに綺麗な写真が撮れるんだけど、加工をするのはJPEGやHEIFよりもRAWのほうがいいわけです。でもRAWで取るにはサードパーティーのカメラアプリを使う必要があって、そうすると純正カメラアプリの高度な処理なんかが得られないという、なんとも微妙なことになっていました。
しかしApple ProRAWではDeepFusionやHDRなどの補正情報まで含まれたRAWとして撮影ができると。

つよい。ほしい。

動画もおそろしいほど内部処理が走ってて、すさまじい。
ただ、動画では相変わらず緑色のレンズゴーストが確認できるので、そこはどうにもならんのかなーと気になってる。

画面中央の緑の横線がレンズ反射によるゴースト。

不正確なところもあるかもしれないんで、詳細はAppleのサイトで確認してください。
Apple(日本)
 

おわりに

iPhone 11でかなり進化したと思ったカメラが、12ではさらに。

Pro Maxの256GBがほしいので、給付金のおかわりください。

Face IDについてなんにも言及がなかったのはとても残念。
せめて横向きでロック解除できるようにはなりませんかね・・・・・・。

あと今回の発表で気になったのは、iPhoneを三脚に載せているシーンがあるんですけど、スマホのマウント部分が見えないんですよね。

▼画像は発表会ではなくCMのもの

https://www.youtube.com/watch?v=cnXapYkboRQ
左右から挟んでいるようには見えないから、ライトニングポートに刺さる三脚アダプタでも使っているのではないかと。

↓こういうの。

めちゃ気になるので、見つけたひとがいたら教えてください。

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だいぶ出遅れた上に、ほとんどiPhoneと関係ないけどいくつかピックアップ。

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今日の音楽

新型コロナの影響でリリースが延期されていたアルバムが、先月無事発売されたアメリカのシンガーソングライターAlicia Keys
Ed SheeranJohnny McDaid(元Vega4、現Snow Patrol)との共作となるこの曲はポジティブな力をくれるとても前向きな歌。

Alicia Keys – Underdog

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