カミアプのアプリは何故消えた

カミアプというiPhone系サイトのアプリが突然使えなくなりました。
そしてストアからも消えています。

しかし公式にはなんの情報も出されていないのが不思議ですね。

カミアプは以前に、TikTokがクリップボードの内容を不正に読み取っていることを糾弾していたのですが、iOS 14では一部のユーザーから、そのカミアプのアプリ自体もクリップボードにアクセスをしていたという報告がありました。
あれだけ書き立てておいて、じつは自社のアプリでもやっていたとなったら立場がないでしょうから、アプリが消えた理由はそれの修正待ちだろうと想像していたのですが、調べてみるとちょっと違った事情も見えてきました。
そのあたりを掘っていきましょう。

まずカミアプのアプリを起動するとネットワークエラーが発生します。

▼起動画面

たしか8月以降にこうした状況を把握しています。
次に、アプリ内で行われている通信内容を調べてみました。

▼通信内容

興味深いことにWebサイトのあるappps.jpのドメインではなく、kamiapp.jpに対して通信を行っていました。
Webとアプリでは同じ記事を掲載していても通信先が分かれていたわけですね。

内部ではいまだに暗号化されていないhttp通信が行われていたことも確認できます。
「無料Wi-Fiは危ないのでVPNを使おう」といった記事をいくつも書いてきたカミアプ。自分のところのアプリ通信が暗号化されていないのはなんともお粗末な感じです。

kamiapp.jpは8月の頭時点でSuspended状態になっており、2週間の復帰猶予期間も経過したため、現在は中古ドメインオークションに掛けられています。（※9月17日19:00締め切り）
アプリが使えなくなった直接の原因はこのドメインの失効、サーバーの停止によるものです。

kamiapp.jpにアクセスすると現在は以下のようなオークションのページとして機能しています。

▼中古ドメインオークション

現在6,600円ですから意外とお安いです。

※いまのところはアクセスしても安全なサイトですが、転売された後はどのようなサイトになるかはわかりませんので、9月18日以降は無闇にアクセスしないようにしましょう。

今後起こりうる問題としては、カミアプのアプリがこのまま更新されなかった場合、新しいkamiapp.jpの持ち主がカミアプのアプリに対して『何か』を配信できる可能性があります。悪用されないことを祈りましょう。ドメインを手放した以上は、アプリがアップデートされない限り、再び使えるようになる可能性はありませんので、今後現状のアプリを起動するのはリスクにしかなりません。削除することを推奨します。
ファンの方々はアップデートされることを期待しておきましょう。

今後アプリのアップデートはhttps化と同時に、通信先をappps.jpに統一する方向で考えているのかとも思いましたが、移行作業完了前にドメインが失効するのはかなり変です。不具合であれば何らかの声明が出されているでしょうし、ドメインを手放す必要もありません。
まったく別の新しいアプリを用意している可能性もゼロではありませんが、普通に考えたらこのままアプリは終了となる可能性が高そうだというのが私の見解となります。
まぁ記事広告の案件も無くなって、儲からなくなってきているでしょうから縮小はやむなしかなと。