スマホを真空状態にするなという話

ちょっと前に書きそびれていたものがあったので、忘れないうちに書いておきます。

さて、まずは下の記事を読んでみましょう。

ポテチの袋閉じからスマホの防水化まで、真空シーラーが1家に1台ほしい便利さ【老師オグチの家電カンフー】- 家電 Watch

バキュームシーラーを使うといろんな用途で役に立つよという記事なのですが、この記事で1つ注意しておきたいのが以下の部分です。画像で引用させてもらいます。

▼小口 覺氏の記事から引用

iPhoneを真空パックすると防水になって便利だという記述があります。
結構ぴっちりと吸ってますね。

ここで注意したいのがiPhoneの動作環境でして、Appleのサイトには以下のような記述があります。

▼iPhone 11 Pro – 仕様

動作高度は『3,048mまでテスト済み』となっており、それよりも上の高度、つまり低い気圧での動作を保証していないのです。
地上を1,013hPaとした場合、3,000mだと約700hPa程度になります。

3,048mよりも高い3,776mの富士山頂では故障してしまうのかというとそうではなく、ここでは単にキリのいい数字(3,048m=10,000フィート)を目安として提示しているだけでしょう。富士山で使ったことがありますが、特に問題は起きていませんでした。
真空ポンプなどをつかうのであれば、この範囲を逸脱しないように気をつけてください。

これを逸脱してガチな真空引きをした人たちがおりますが、その結果iPhoneが膨張して戻らなくなるという報告がされています。

下は水溜りボンドというYouTuberが、iPhoneの電源を入れた状態で真空引き実験をしている動画。

どちらも膨らんで終了と。

これを見た上でやってみたいと思うなら止めはしませんが、スマホの防水化ならジップロックで十分なので、そもそも真空にする必要なんてまるでないことに気付く必要があります。ジップロックじゃ不安な人は普通のシーラーを買いましょう。

もちろんガチな設備を使っての真空と、家庭用真空シーラーでの真空を同一視するわけではありませんし、すぐに壊れるとは言いませんが、使用する機械によっては気圧を計測しないで行うと悪い影響を与える可能性は十分にあるので、インプレスみたいな大手のメディアが書くのであれば注意書きが必要かなと思います。
家庭用ならそこまで低圧にはならないとは思いますけどね。

iPhone 6以降の端末(初代SEは除く)には気圧計が内蔵されているので、特別な計測機器を用意せずともiPhoneだけで計測できます。真空ポンプなどをお使いの際は700hPaを目安に気をつけてください。

ガチの機材で真空引きをする場合でも、気圧計アプリを起動させた状態で真空にしてくれたら面白いデータが取れると思うので誰か試してほしい。
もし今後iPhoneを真空にしたいとお考えの方がいらっしゃるのであれば、気圧計アプリの準備をお忘れなく。

本当に真空状態にしたいなら、スマホが壊れる覚悟が必要です。
壊したくないなら圧力を確認しましょう。

 

今日の音楽

映像でも音楽でもとびきりの才能を見せるフランスの天才アーティストWoodkidことYoann Lemoine

Woodkid – Goliath

巨大な重機は男のロマン、バケットホイールエクスカベーター!
映画のような映像美!
ダークな音楽!!たまらん!

映像だけでも魅入ってしまうよね。

下の映像なんてため息しか出ない。これも本人が監督した映像。センスの塊か。

Woodkid – Iron

この曲はAssassin’s Creedのプロモーション映像にも採用されていたようなので、聴いたことある人もいるかも。

下のRun Boy Runはいろいろなアワードにノミネートされたり受賞したりした代表作。グラミーにもノミネート。

Woodkid – Run Boy Run

これも本人が監督。

1 COMMENT

miyachi

キッチン用の真空機で300hPa以下(エベレストよりも高い状態?)までiPhone11proとApple Watch Series 4を真空にした事がありますが何も問題がありませんでした。
iPhone4-5は膨らみやすいかもしれませんね。

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