(続)iTunesのURLで使われるgeoという文字列について

以前にお伝えしたgeo付きのiTunes URLだが、うちのサイトでは先月あたりに使うのをやめている。
報告し忘れていたので改めて記録しておきます。

 

geoとは何か

まず以前お伝えした内容を軽く振り返っておこう。

iTunesのURLの頭にgeoを付けることで海外からアクセスした際に適切なストアへ振り分けをしてくれるというのが主なメリット。
多国籍のユーザーを相手にする場合において単一のURLで日本のiTunesサイトと海外のiTunesサイトへそれぞれ誘導してくれるため、アプリのランディングページで使うのが特に有効だろうと書いた。

通常 https://itunes.apple.com/kr/app/tweetbot-4-for-twitter/id1018355599?mt=8

geo付 https://geo.itunes.apple.com/kr/app/tweetbot-4-for-twitter/id1018355599?mt=8

これらのURLをパソコンのブラウザで開くとその差がわかるだろう。
韓国のストアを開くURLだが、そこにgeoを付けるだけで日本のストアに誘導してくれる。もちろんドイツで開けばドイツのストアに誘導されるはずだ。
(iOS端末からだとどちらのURLでも各国のストアが開く)

詳細については下記のエントリを参考にしてほしい。
iTunesのURLをひとつずつ分解して解説。geoという文字列について | reliphone

 

iTunesリンクの挙動の違い

通常のURL形式をタップした場合、直接AppStoreが開くはずです。
https://itunes.apple.com/~/app/~
という形式がAppStoreアプリと紐づいているからだ。

geoを付けるとAppStoreアプリとは直接紐づいてくれず、一度内蔵ブラウザ等を経由してから開くことになる。
appsto.reの形式で始まる公式の短縮URLに関しても同様。

ここで注意しておきたいのは、Safariの場合にはgeo付きでも短縮でも直接AppStoreへ飛べるが、TwitterやRSSリーダーから開いた場合には内蔵ブラウザを経由して開くという点です。
私は自分のサイトをRSS経由で読むことってほとんどないので、この違いになかなか気づけなかった。

 

geoリンクをやめた理由

geoや短縮リンクで内蔵ブラウザを経由するときには「このページを“App Store”で開きますか?」というダイアログが必ず出てくる。
geo
AppStoreに飛ぶ前にワンクッションあるだけでも面倒だが、飛んだ後にも違いが出てくる。

通常リンクの場合はURLをタップしてAppStoreへ飛んだ後、ステータスバー左上にあるback to app機能で元のアプリへ1タップで戻れる
対してgeoや短縮URLの場合はback to app機能が使えない上に、元のアプリに戻っても内蔵ブラウザが開いたままになっており、それを毎回閉じる必要がある。

1タップでスムーズに元の作業に戻れるのと、複数のステップを要求されるのでは大きな違いがあるのです。

特にうちのサイトのようなURLがたくさん貼ってある場合にはAppStoreとの往復が簡単に行えることが大切でしょう。
Safariの場合ではgeo付きでもback to appが使えるので気づきにくい点だった。

 

geoリンクの使いどころ

デメリットはあるものの、使いどころさえ間違えなければ依然として便利なものには間違いない。
これまでも書いてきたように全世界に発信するアプリのランディングページであればgeoリンクは有用であり、back to appが使えなくなることよりもメリットは大きいと思う。
逆に国内のユーザーだけを対象にした用途であればgeoをつけて発信する意味はあまりないだろう。

うちのサイトでは地味に海外からのアクセスもあって導入することにしたわけだが、RSSリーダーとの相性が悪いので取りやめることとなった。

geoやappste.reのリンクなどは、本来であればAppleがOSレベルで対応してほしいものだ……

この件に関してはどなたからも問い合わせがなかったけど、10月初旬から12月にかけて、たぶん地味に不満を感じていたことと思う。
あらためて、快適な環境を提供できていなかったことをお詫びいたします。

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