紛失防止タグというジャンルの製品が増えてきました。
今回はその中のひとつに集まった、参考にしてはいけないレビューを示していこうと思います。
これは荷物などに付けたBLEビーコンの電波をスマホで検出することで落とし物を探し出そうというもの。
コンセプトだけはいいので雑誌やWebサイトで取り上げられることも多いですが、これが夢のような商品かというとそうでもなく、ほとんどの場合では役に立たない金の無駄というのが個人的な意見。そりゃ運良く見つかるケースもあるでしょうけどね。
Amazonのレビューを見てもボロボロで、大半の人が使い物にならないと書いているわけですが、2月ごろから急激に高評価のレビューが増えてきました。
▼2/7付レビュー
▼2/17付レビュー
たった10日でこの違いです。
これより以前は平均しても2点台とさらに悲惨な有様でしたが、一気に改善しているのが見て取れます。
月別のレビュー分布は↓こうです。
【12月】
★5 ■■■■
★4 ■■■
★3
★2
★1 ■■■■
【1月】
★5 ■
★4 ■■
★3 ■
★2
★1 ■■■■■■■
【2月】
★5 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
★4 ■
★3
★2 ■■
★1
★5のレビューは12月には4件、1月には1件なのに、2月は17日の時点で19件も集まっています。
新しい順に並べると高評価ばかりで、かなり偏りが見られます。2月よりも前は★1がゴロゴロと並んでいる状態でしたから何かが起きているはずです。
高評価を付けているレビュワーを追いかけてみると、なぜかみな一様に特定のセンサーライトのレビューもしています。
※数が多いので以下の画像は飛ばして良いです。読む必要はありません。
▼高評価レビューの数々
不自然な日本語でもないですし、内容はしっかりして見えます。機械翻訳ではなくちゃんと日本人に発注している感じです。
レビュー履歴を非表示にしているアカウントもありますが、そちらでも同様のレビューをしているのが複数確認できました。
12月に★5を付けた4名は、これとは別の商品で名前と購入日が重なるという発見がありました。
※これも名前と日付だけを見るだけでよいです。読む必要はありません。
このように、ここ最近に投稿されたこの紛失防止タグを絶賛しているレビューのほとんどでおかしな点が見つかります。
これらがメーカー主導による行為だとは判断できませんし、しませんが、少なくとも最近付けられたこの商品に対する高評価レビューを参考にしてはいけないと断言できます。
レビューというのは参考になることがとても多いですが、参考にしていいレビューとそうではないレビューがあります。
それを見極める術を身につけておかないと、こうして作りあげられた虚像に騙されてしまうので気をつけましょう。
今回はかなり稚拙なものでしたが、もっと巧妙に操作されているものもたくさんあり、なかなか気付くことは難しいでしょう。
どんな些細な点でも、違和感を覚えたらそれを大事にしましょう。たいていの場合その違和感にはちゃんと理由があります。
今回の記事に掲載したレビューには Amazonで購入 というマークが付いています。
紛失防止タグは3,780円もしますから、購入者のレビューをあれだけ集めるにはそれなりの金額が掛かりそうに見えます。そのお金はどこから出ているか、というところまで考えると、いたずらやダミーレビューの可能性は低くなるでしょうね。
メーカーが主導している場合であれば、極端な割り引きクーポンを発行するという手口が使えますので、これも覚えておきましょう。購入マークがあるからといって、みんなが定価で買っているとは限らないのです。
実際はどうなってるんだかわかりませんけど、この商品のレビューにはどこかが金を出して書かせているようですから注意しておく必要があります。
参考になる情報を探すためには、それをどういう人が書いているのか、他には何を評価しているのか、その人が信頼できるかまで掘り下げてみるのが大事になってくる。
レビューをひとつひとつ見ているだけでは気付けないことも多いので、変だなと思ったら俯瞰して見ることも必要になるでしょう。
それはAmazonだけでなく、AppStoreのレビューに対しても同じです。
次回はAppStoreでの参考にしてはいけないレビューの見つけ方について書きます。
レビューの精度を高くするならその人がアマゾンで購入した購入日とレビュー記入日の表示くらいは欲しいですよね
(日付表示するしないは個人で設定できるようにして)
ゲームなどで即日低評価レビューも高評価レビューも少し疑問に感じますがそれでも実際に使用してどうだったのかは知りたいので参考にはしています
対象商品の新規レビューを読んでみましたが使用用途ばっかり連なっていて怪しさが滲み出ていますね
なかなか面白い視点、ありがとうございます。確かにあやしいですよね。
アマゾンの場合は、レビューワーのところを押すと、①その人が以前どのぐらいの数のレビューを書いてきたか、②どんな商品を買い、どんなことを感じたのかなどが一覧できるので、そのレビューをどのぐらい信じられるか・自分も同じように感じる可能性の高さなどをある程度把握できるので便利ですよね。
それでも、いちいちそんなことをしていないので、コロッと騙されたりもするんでしょうが。今後、もう少し気をつけようと感じさせてくれる記事でした。ありがとうございます。
2月に跳ね上がったのは
MMMORIOが1月下旬に紛失防止タグがディズニーランドで見つかった話が
Twitterで話題になったからでしょうな
実際のレビューか、あるいは今が攻め時とみたステマかはわかりませんが
Amazon以外でも某つぶやきまとめサイトでステマっぽいエピソードを見掛けたことがあります。
口コミメディアを制するのは当然の戦略かもしれませんが。
やはり信頼性のあるレビュアー、メディアが生まれる土壌から作るしかないんでしょうか。
参考になった
が役に立ってないのがね
あれはもう真贋の目安にはならない
Appstoreのレビューがとても見難くなったなぁと思います
モバイルアプリ版からはソートできなくなってるんでしょうか
あれは意図的でしょうね。結果が予測できなかったとは思えないので。
罵倒レビューが付いてはバージョンアップするという繰り返しを避ける意味もあったかもしれませんね。