Appleの提供する短縮URLについての覚書

Appleはいくつもの短縮URLを提供している。

ちゃんとした知識を持っていればそのURLがどういうものかを見分けるのに役立つことだろう。
ぜひ覚えておいてほしい。

 

appsto.re

最も知られているのがappsto.reという形式。
これはAppStoreでリンクをコピーした際に得られるURLだ。

コピーしたURLは以下のようになる。
https://appsto.re/jp/Vo5-6.i

このようにストアから直接得られるURLは元よりappsto.re形式で短縮されている。

展開すると以下のような形式となる。
https://itunes.apple.com/jp/app/opener-open-links-in-apps/id989565871?l=en&mt=8
短縮URLの段階でjpという属性情報が付与されているにもかかわらず、言語指定がl=enとなっているため、パソコンのブラウザで見ると英語のページになるのが難点だ。

この短縮URLはユーザーがいじることはできず、アフィリエイトなどで使われることはない。

短縮URL末尾の.iというのはiOS端末からコピーされたものを示す符号のようで、これは削ってしまっても同じURLにリダイレクトされるため全く支障はない。
https://appsto.re/jp/Vo5-6.i
https://appsto.re/jp/Vo5-6
この二つのURLのリダイレクト先は全く同じだ。

 

itun.es

こちらはiTunesで使われる形式。
取得方法も全く同じだ。
appleco2
コピーしたURLは以下のようになる。
https://itun.es/jp/JB7h_

展開すると以下のような形式となる。
https://itunes.apple.com/jp/album/blackstar/id1059043043?l=en
こちらもパソコンなどでは英語のページに飛ばされてしまうのが難点。

この短縮URLもユーザーがいじることはできず、アフィリエイトなどで使われることはない。

 

appstore.com

これは開発者向けに提供されているもので、短縮のための仕様が公開されていて、手動で短縮する必要がある。

PixelmatorのURLを例に短縮をしてみよう。
https://itunes.apple.com/jp/app/pixelmator/id924695435?mt=8
 ↓
http://appstore.com/pixelmator
このようにアプリ名の部分だけを抽出して使うことができる。

またデベロッパ名で短縮をするとアプリ一覧の画面へ飛ばせる。
https://itunes.apple.com/jp/developer/sorakaze-inc./id1046448101
 ↓
http://appstore.com/sorakazeinc
×http://appstore.com/sorakaze-inc.
後者の記号が入ったURLでは反応してくれない。
アプリ名で短縮する場合でも、デベロッパ名で短縮する場合でも、記号などは省略しないといけないので注意を。大文字小文字の区別もある。

詳しい仕様などは公式のドキュメントを参照。
Technical Q&A QA1633: Creating easy-to-read short links to the App Store for your apps and company

 

apple.co

これについては先月くらいにbit.lyの短縮サービスを利用したものだと気付いた。

bit.lyは非常に多くの短縮用ドメインを運用しているので、皆さんも知らず知らずのうちに使っているものがあると思う。

企業向けのサービスとして提供される短縮URLはその多くがbit.lyに支えられている。
企業の持つ特定のドメインがbit.lyのサービスで短縮される際には、自動的に専用のドメインを利用することでURLのわかりやすさを提供しているのだ。
よく目にするのがAmazonだ。

http://www.amazon.co.jp/CROSSBEAT-Special-%E3%83%87%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%82%A6%E3%82%A4-1969-1973-%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%83%E3%82%AFMOOK/dp/4401642279/
この長ったらしいURLをbit.lyで短縮すると下のようにコンパクトにしてくれる。
http://amzn.to/1Pt4Ufy

このようにAmazonのURLを短縮すると自動的にamzn.toというドメインを使ってくれるのでわかりやすい。
これと同じ仕組みを使っているのがapple.coだ。

特に指定をせずとも、bit.lyでAppleのURLを短縮するとすべてapple.coとして短縮する
このドメインをWHOISで確認するとAppleが正式に所有していることが確認できる。

Appleのドメインであれば自由に短縮URLを作れるため、アフィリエイトコードを付与した状態でもapple.coにできる。
appsto.reはユーザーが勝手にいじることは出来なかったが、わざわざapple.coで短縮しているものにはアフィリエイトコードが含まれている可能性があることを知っておくとよいかもしれない。

j.mpやbiy.lyドメインで短縮されていた場合にはそのURLがなんのページなのかがURLを見ただけでは推測できなかったが、apple.coであれば確実にApple、amzn.toであればAmazonのサービスであることがわかるという安心感がある。
とはいえTwitterではURLは自動で短縮されるものなので、わざわざ短縮する意味はないのだが。
あえて言うならアフィリエイトであることをわかりにくくしたい場合だろうか。

またbit.lyの提供する短縮URLはURLの後ろに+を付けることでクリック数などを見ることができるアクセス解析画面に入れることで判別ができる。
apple.coやamzn.toを使っているところがあったら、アクセス解析を覗いてみるとそのサイトの影響力などが見られて面白いかもしれない。

6 COMMENTS

maxi

最近不調な理由はわかりませんが、対処法を記載しました。ご確認ください。

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匿名

わかりやすい解説ありがとうございます。

ibooksのリンクにもitun.esが使われるようですが、
これをiPhoneなどで開こうとすると、ミュージックが立ち上がってしまい、
ibooksのダウンロードページを開けません。

この原因・対策などご存知でしたらご教示いただけますか?

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maxi

これは知りませんでした。
酷いですね。

URLを展開してやることでiBooksに飛ぶことができるようにはなりますが、手軽ないい方法はあまりありません。
Workflowを使ってやれば簡単なんですけど、わざわざそのためだけに買うのはもったいないですし。
多少手間がかかりますが、LinkBusterというアプリにURLを貼り付けて展開したURLをSafariで開くというのが無料でできる選択肢ですね。

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匿名

ありがとうございます。とても参考になりました。
バグですかね…。早く修正されふことを祈ります。

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maxi

バグはいつの間にか直ってましたね。
めんどくさい作業がなくなってよかったです。

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