受け身でWikipediaを楽しめる
検索した記事を読むだけじゃなく、もっと新しい発見に飢えている人に。
ここがオススメ
このアプリは位置情報をベースにして、その近くに関連したWikipedia記事を近い順に一覧表示してくれます。
もちろん任意の地点を検索することも可能です。
また月・週・日ごとの人気記事ランキングを表示する機能もあります。
話題になった記事を知ることが出来るのはなかなか面白いです。
『探してみる』と書かれたタブでは、近くで生まれた有名人やアトラクションなど、アプリ開発者による手動で追加されるカテゴリが表示されます。
ときどき入れ替わってるみたい。
もちろん、メインの画面を下に引っ張ると検索窓が出てきますので、普通に記事を検索して読むことも可能です。
履歴やブックマーク機能もついています。
デザインも機能も他のWikipediaアプリにはない楽しさがありますね。
ここが惜しい
まずメイン画面で日本語の記事タイトルフォント上部が切れているのに気づくでしょう。
ほんの少しだけ欠けてしまっているのが惜しい。
まぁこれはバグでもないですし、報告すればすぐに直る類のものですけど。
任意の地点を検索できると書きましたが、これは動作がおかしい。
「みなとみらい」で検索して、一番上に出てきた住所をタップするとなぜか山形に飛ばされます。
「馬車道」でも山形に飛ばされました。謎。
マップ上で記事を探すことができないのも残念。
ランキングはWikitrendsのデータをそのまま利用しているので、パソコンからでも確認ができる。
Most visitedではなくUptrendsのデータを使っているせいか、いまいちよくわからない記事が紛れ込む。これはアプリじゃなくてWikitrends側の問題です。
たとえばこれを書いている時点でアネクドテンが日間ランキングに入っているんですが、検索しても全然話題になっていない。
なんでアネクドテンが。
『探してみる』と書かれたタブでは、近くで生まれた有名人やアトラクションなどが表示されます。と書きましたが現時点では嘘です。
現在地が横浜でも、東京とか千葉とか長野の記事が並びます。
どういう基準なんだろう?
任意の住所からは検索できるんですが、任意のランドマークからの周辺情報検索ができないのは不満です。
また、記事の見せ方はとても美しく読みやすいと思うが、表示までにはしばらく待たされる。
長い記事や画像の多い記事で顕著となるが、iPhone6でもそれなりにストレスのたまるくらいなので、それより古い端末ではかなりきついレベルだろうと思う。
記事をシェアしようとすると、このアプリが生成するURLが挟まってくる。
https://tamper.io/inquire/share/?p=103720&l=ja
直接Wikipediaのリンクを出すのではなくアプリへ誘導したいのは理解できるが、あまり褒められたやり方ではないと思う。
総評
またリリースされて日が浅いこともあり、不満点は散見されるが、なかなか面白いアプリだと思う。
通常Wikipediaというのは自ら能動的に検索をして活用することが多いが、このアプリの場合は近場の情報や話題の記事が勝手に出てくるので受け身のまま楽しむことができる。
これまでも近くの情報を表示するWikipediaリーダーはあったが、なぜかこちらのアプリの方が触っていて楽しい。
URLスキームもあるものの、
inquire://p/ja/103720
このような形式であるためOpenerなどから利用するのは難しいだろう。
Webではなくあえてアプリを使ってWikipediaを読むというのにはそれなりの利点が求められるところだ。
このアプリは現時点で常用するにはまだ厳しいと言わざるをえないが、古臭くなった定番Wikipediaアプリとは一線を画した仕上がりだ。
住所検索や表示スピードなどの点で課題はあるが、これからに期待したいアプリ。
あとアネクドテンはかっこいい。
プログレ好き、クリムゾン好きは聴きましょう。