後記に書いてたらやたらと長くなってしまったのでこちらにまとめて。
Mailbox、Carousel
Dropboxは同社が提供するメーラーMailboxと、オンライン写真管理サービスCarouselの終了を発表しました。
Thank you for using Carousel | Carousel Blog
Mailboxは2/26にサービス終了。
1億ドルも投じたと言われるMailboxを買収からまだ1年半ですが、ずいぶんと早い幕引きです。
Carouselは3/31にサービス終了を予告しています。
写真データはDropbox内のストレージにあるので急いで救出しなければいけないような事態にはなりませんが、一生分の写真を保存できると宣言して登場しただけに残念な結果ですね。
DropboxはLoomというオンライン写真管理サービスも買収しCarouselに統合しておりまして、金額は非公開ですがまぁこちらもそれなりの資金を投じたものでしょう。経営は大丈夫なんでしょうか。
Dropboxには盤石な経営をして息の長いサービスを提供してもらわないと困ってしまいますねぇ……。
Evernoteも心配ですけど、Dropboxの1億ドルはちょっとインパクトのでかい数字で心配です。
メーラーといえばVMwareに買収されたBoxerも気になるところですが、こちらはエンタープライズ向けのAirWatchに統合されるということなので、一般ユーザー向けにはもう死んだものと考えた方がよさそうです。
VMware、メールアプリのBoxerを買収してAirWatchに統合 | TechCrunch Japan
しかしBoxerがVMwareに買収されたかと思えば、VMwareを6億3500万ドルで買収したEMCがDellに670億ドルで買収されておりスケール感が麻痺してきます。
Ivona
テキスト読み上げアプリのVoice Dream Readerですが、音声エンジンを提供するIvonaから提供の終了を告げられました。
幸いにも2016年いっぱいまでは販売が継続され、それ以降もすでに購入したものについてはダウンロードが可能であると発表されましたのでまずは一安心。
You will continue to be able to download and use the Ivona voices that you purchased after 2016.
— Voice Dream (@VoiceDreamApp) 2015, 12月 7
Starting Jan 2017 Ivona will stop selling iOS voices. But you can continue to download what you already bought.
— Voice Dream (@VoiceDreamApp) 2015, 12月 7
私は英語音声の読み上げにIvonaのJoeyを愛用しているので、使えなくなることを心配していましたがよかったです。
これの背景にはやはりIvonaを買収したAmazonの意向が絡んでいることでしょう。
高品質の読み上げエンジンは自社のKindle向けに独占提供という流れになるんだろうなと。
まぁ大枚はたいて買収したんだからそうなりますよねー。
SiriやGoogle Now、Cortanaなど音声アシスタントがどんどん影響力を増していく中で、高品質の音声エンジンを抱えていることは今後ますます重要なポイントとなるでしょう。
声は各社の顔となる。
ましてや他社との差別化を図るのなら、それを外販するのは考えられません。
いまのうちにVoice Dream ReaderでIvonaの音声をいくつか買い足しておくべきなのか悩ましいところです。
参考 このアプリがすごい No.012 Voice Dream Reader | reliphone
Oxford Advanced Learner’s Dictionary
Oxfordの学習用英英として主力の辞書アプリOALDが面白いバージョンアップをしました。
もともと3,600円の有料アプリとして提供されてきたものですが、本体が無料となり、アプリ内課金で辞書データを購入するという形に変更されました。
アプデ前までは第8版のデータを収録したアプリでしたが、今回のアップデートでは今年発行された9版のデータを使えるようになっています。9版はアプリ内課金3,600円で提供。
もちろん既存ユーザーが8版を使い続けたければ無料で可能ですが、8版から9版へのアップグレードはなんと80%オフの720円で提供されています。
版が変わったら別アプリになるのが当たり前だった辞書アプリで、こうした優待アップグレードがされるというのは画期的なこと。もちろんこれは紙の辞書では真似のしにくいことですし、辞書データを自前で持っている版元がやっているからできることでしょう。
なので物書堂さんに同じことをやってほしいと希望してもなかなか難しいんじゃないかなと思います。
版元がアプリを売ってくれると安心できるし、こうした優待販売もあるのなら積極的に版元から購入したいと思わせてくれる出来事ですね。
ランダムハウスなどのアプリを引き上げた小学館の例もあるので完全には信頼しきれませんけど……。(辞書アプリ全体の信頼を損なう決定だったのでいまだに根に持ってる)
新規ユーザーさんはアプリ内課金なしでも基本語句の100語をサンプルとして閲覧可能ですので、試しに落としてみるといいですよ。
8版と9版で見比べられたら最高だったんですけど、9版を買ったら8版のダウンロードはできないみたいでちょっと残念。
ひとつ問題としてはOALDとの組み合わせで快適だったPractical English Usageとの連携が出来なくなってしまった。
PEUは単語を長押しするだけでOALDにジャンプして、また戻ってこれるのでとても便利だったんですが、長押ししても文字選択するだけになってしまいました。
アップデートがあるまでちょっと我慢しなければいけませんね。常用されている方は気を付けて。
PEUはiOS9サポートもまだできていないので、そろそろ来てくれることを願っております。