Appleが新型コネクタの特許を出願というニュースについて

AppleがLightningに代わる新しいコネクタを開発しているというニュースを、iPhone Maniaや、かみあぷ、IT速報といった非常に信頼性の低いリライト系ニュースサイトが取り上げていました。

放置してもさほど影響はなさそうなので様子見をしていたのですが、ついにはインプレスまでも引っかかり、はてなブックマークも釣られるという悲惨な事態になっているので、こうして記事を書いています。

釣られたメディアがこぞって新型コネクターとして提示したのがこちらの図です。

▼Appleが特許出願書類で示した図

Patent Images

これだけを見ると、Lightningのような両面仕様ではなく、挿す向きが決まっているD型の端子っぽくも見えます。
残念なことですが、この図だけしか見ないで記事を書いたのが間違いです。

特許の内容に目を通すと、110と書かれた部分がオスコネクタ120と書かれた部分がメスコネクタにあたることがわかります。

D型コネクタではありません。
※上の図はオスコネクタがメスコネクタに刺さっている状態なのです※

じゃぁオスコネクタはどのような形状なのか。
特許書類の中にちゃんと出てきます。

▼これがオスコネクタ

片面12ピンで、リバーシブル24ピン。
私は見覚えがあります。

▼何とは言わないが見覚えのあるやつ

Foxconn USB Type-C Cables

ちなみに今回の特許はコネクタインサートの組み立てについてのものであり、同型のコネクタに関しては2014年に提出されている特許の中でも確認ができます。
コネクタの規格としてはまったく新しいものではありません。

「AppleがLightningを捨てて、また新しいコネクタを作る」と煽るほうがアクセスを稼げるんでしょうけど、内容を精査せずに拡散する噂系メディアの有り様はひどいもんです。

そうそう、AppleはUSB Type-Cというコネクタの規格策定にも参加しているそうですよ。

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