読み上げアプリについて以前からちょいちょいと調べていたのですが、現状ではこれがベストと思われるのが今回のVoice Dream Readerです。
テキスト読み上げは馬鹿にできない水準でした。
選べる読み上げエンジン
iOS7ではテキスト読み上げ機能が使えるようになりました。
アプリの本体サイズがやたら小さいものは大体これを利用しています。いわゆるSiriのあれです。
お手軽に実装できて便利なんですが、長文を聞き取るのにはちょっとつらい。
もっと自然に読ませようとすると、外部の会社が作っているライブラリを使う必要があります。
Voice Dream Readerでは複数のエンジンを選択できるのですが、このエンジンが素晴らしい。
使えるのはiOS7のエンジン、他にAcapela社、HOYA社、Ivona社です。
(実際にはもう少し細かく分かれるかもしれません)
アドオンではありますがこれだけ選択できるのは珍しいです。
アドオンなしで使えるのはAcapelaのHeather(英語・女性)と、iOS7の36ヶ国分の音声。
あとはそれぞれ240円~600円で好きな声を追加できます。
特筆すべきはHOYAのVoiceTextエンジン
クレジットではNeoSpeech社と書いてあるのでわかりづらいですが、HOYAのエンジンをライセンスされているのでしょう。
NeoSpeechはHOYAのVoiceTextそのものです。
で、VoiceTextが何かというと、モヤモヤさまぁ~ずのナレーションをしているアレです。
あの声が自在に使えます!
Showという名前のやつですね。
もうひとつとても評価の高いのは同VoiceTextのMisakiです。
ニコニコ動画などでもコメント読み上げに評価が高く、人気があるようですね。
これが素晴らしく聞きやすくて、他のエンジンと比較すると確実に上なんです。
Misakiに読み上げさせたり、Showでモヤさまごっこをしたりが、このアプリならできます!
VoiceTextエンジンは日本語の他にもアメリカ英語、イギリス英語、マンダリン中国語がありますので、語学の補助にもいいですよ。
もちろん他のエンジンも悪くない。
読み上げ以外のアプリの出来
Dropbox、GoogleDrive、Pocket、Instapaper、Evernote、Bookshareなどと連携ができ読み込めます。
他にもOpenInでテキストを渡したり、クリップボードを貼り付けたり、PDFやEPUBなども読めてしまいます。
読み上げは行と単語をハイライトして自動スクロールしてくれますし、読み上げに集中したい時には↓フォーカスモードが便利です。
巻戻しや早送りは秒単位、文単位、段落単位などでも指定できる。
スピード調節も柔軟に。
読みが間違っている場合には辞書登録ができますので、キラキラネームでも安心です。
全機能がお試し可能
Voice Dream Readerには無料版がありまして、そちらには有料版では出来ないことも!
無料版は数文を読み上げると止まってしまう制限があります。
まぁ手動で再開すれば好きなだけ読ませることは可能ですけど、結構大変です。
だけどフル機能が使えて、音声は自由に追加可能なんです!
有料版では追加音声を聞きたくても既定のサンプルが流れるだけなのですが、無料版は実際に試すことが出来る。
読ませたいものを自由にです!
制限は途中で止まるだけ。
有料版を買った人でも無料版の存在は無視できませんよ。
まとめ
数社の読み上げエンジンが選べて、その他の機能も充実している(洗練されてるとは言いませんが)。
競合アプリで比肩するものは無いんじゃないでしょうか?
人間の読み上げる肉声が一番です。そこと比べると落ちる。
だけど、どんなテキストでもその場で読み上げてくれる実用レベルのアプリ、という点ではこれはとても素晴らしい。
万人に必要なアプリではないけれど、絶対に必要としている人がいる。
障がい者支援などにも便利なはず。
まずは無料版で、実用性を試してください。
「おっ、使えるかも」って思う人がきっといるはずです。
おまけ
いくつか調べたエンジンについて書いておきます。
エンジン:AquesTalk
いわゆる「ゆっくりボイス」と呼ばれるものはこれに含まれます。ライセンスは安価な買いきりなので組み込みやすい。
Webりーだー -音声読み上げブラウザ-
無料
販売: dai yamamoto
iPhone/iPadに対応
読み上げ「ゆっくり棒読みトーク」
エンジン:Acapela
さまざまな言語ラインナップが揃っているエンジン。基本的に有料。下記アプリはアドオンです。
Voicepaper (旧:読み上げさん) – DropboxやEvernoteのテキストを自動音声で朗読
無料
販売: Umemoto Non
iPhone/iPadに対応
Pocketの記事読み上げ – LisgoはPocketのWeb記事を自動音声で朗読します
無料
販売: Umemoto Non
iPhone/iPadに対応
音声文庫 – 青空文庫を読み上げ
無料
販売: Umemoto Non
iPhone/iPadに対応
エンジン:VoiceText
モヤさまでも使われるHOYAが開発した非常に優秀なエンジンです。使っているアプリがあまりないみたい?(知ってたら教えてください)
VoiceText Micro Lite SHOW
無料
販売: HOYA SERVICE CORPORATION
iPhone/iPadに対応
エンジン:AITalk
VOICEROIDシリーズはこちらの会社の技術が使われています。
iplaywalk
無料
販売: Pan Rolling Inc.
iPhone/iPadに対応
金沢文庫
1,200円
販売: Crestra
iPhone/iPadに対応
エンジン:Nuance
iOS標準読み上げ
iOS7からAVSpeechSynthesizerというAPIで使えるようになりました。
声の名前はKyoko。
アプリサイズが小さい場合は、ほぼこれを利用しています。
あとこちらの記事は開発者向けですが参考になります。
(※この記事で取り上げられているiSpeech、NeoSpeech、VoiceTextは同じものと考えていいでしょう)
iOSで使える日本語OKな音声読み上げエンジン8種(TTS,音声合成) – Qiita