“本がジャンル分けでき、サイドメニューからも各ジャンルにアクセスできる”
これまでもいろいろな自炊リーダーが登場してきました。
iComic、i文庫、ComicGlass、Sidebooks、ComicShareなどがその代表的な存在ですが、i文庫はドワンゴに買収されて以来ほとんど動きがありませんし、ちゃんとした開発が継続されているのはComicGlassとSidebooksくらいでしょうか。
ComicGlassは機能的には他の追随を許さないほどのものになっているのですが、拡張を重ねることでいろいろと煩雑になってきているのが難点です。
Bookloverはどこが違うのか。
ここがオススメ
基本的にはComicGlassほどヘビーな使い方をしない人向けのブックリーダーです。
デザインがすっきりしているのが魅力のひとつ。
本がジャンル分けでき、サイドメニューからも各ジャンルにアクセスできるのが嬉しい。
手動で分けることもできますが、ファイル名で自動分類もしてくれます。
(青年コミック)[幸村誠] プラネテス 第01巻.zip
このようなファイル名を使うとジャンル・著者名・書名で認識してくれますね。
SMBに対応していないし、ストリーミングにも対応していませんので、たくさんのファイルを送るにはiTunesを使う必要があります。
しかしiOS8から実装されたDocument Pickerに対応しているため、各種クラウドサービスにあるファイルを読み込むことが可能です。ほかにもDocument Picker対応アプリがあればそこに保存されているファイルを読み込めます。
クラウドに自炊データを置いている方にはとても便利に使えるでしょう。
ビュワーとしても独自の機能があり、なかでもページ見開き位置の自動調整は面白い機能。
横向きの2ページで本を読み始めた時に。実際の本の構成を推測して見開きが再現されるように自動で空白のダミーページを挿入してくれるというもの。
自分でダミーページを用意したり、1ページ分ずらしてから読むなんて作業が減るわけでして、これはかなり感心しました。
ページ移動はタップとスワイプ。
めくりアニメーションはありませんが、スワイプでページを移動する際には前後のページを表示したままずらせます。
上スワイプで本を閉じられるのもいいですね。
ここが惜しい
SMB非対応なのでたくさんのファイルを入れるのはiTunesを使うよりありません。ちょっとめんどくさい。
またクラウドからのダウンロードをバックグラウンドでできないため、ダウンロード完了まではなにもできない状態が続きます。せめて読書をしながらダウンロード待ちが出来れば我慢できるのですが、ここはつらいところです。
ジャンル分けができるのはいいですが、フォルダが作れないために著者や作品ごとにまとめるということができません。
ヘビーな読書家にはつらいところです。
ジャンル名は好きに設定ができますから、そこで著者や作品ごとに分けるという方法はあります。
フォルダ階層で管理するよりはジャンルとタグで管理する方が向いているアプリかもしれませんね。
とにかく、まずはバックグラウンドダウンロードを実装していただきたいものです。
まとめ
リリース当初から見守ってきましたが、なかなかいい感じのアプリに育ってきました。
もちろんComicGlassと比較をするとまだだいぶ機能的な開きはあるんですが、独自の路線で着実に育ってきており今後とも応援したいアプリのひとつであります。
iPad Proや、SplitView、3D Touchなどにも対応しており、開発は意欲的。
Bluetoothキーボードも使えますよ。
長らく停滞状況にあったブックリーダー界隈で、ようやく次世代の光が見えた気がします。
これからも頑張ってほしい。
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この記事は iPhoneアプリレビュー Advent Calendar 2015の17日目の記事です。