iTunesのURLをひとつずつ分解して解説

iTunesのURLでたまにくっついているgeoという文字列が怪しく見える、というつぶやきをTwitterで目にしたので説明しておきます。
まぁたしかによくわからんURLは不安になりますよね。

今回使うURLはこんな感じ。

https://geo.itunes.apple.com/us/app/tweetbot-4-for-twitter/id1018355599?mt=8&uo=4&at=10lqMG&ct=reliphone

ひとつひとつ分解して説明していきます。
後ろから順に。

 

&ct=reliphone

Campaign Token
これはキャンペーントークンと呼ばれるもので、どのキャンペーンを通じてアプリが売れたかを知るためのもの。
サイト経由なのかTwitter経由なのかなどを区別するために40文字以内で自由に設定ができる。
ユーザーには全く関係が無いが、アプリ開発者さんは見ることができるらしいのでうちのサイトでも付けている。効果があるかは不明。

 

&at=10lqMG

Affiliate Token
アフィリエイト用のID。

 

&uo=4

Unique Origin
リンクの作成方法により付与されるが、あってもなくても何の影響もない。uo=10とかね。
なんのためにあるのかがいまいちわからないもの。

 

?mt=8

Media Type
これは大事で、URLがどのメディアを示しているのかを判別するのに使われる。

mt=1 音楽
mt=2 ポッドキャスト
mt=3 オーディオブック
mt=4 TV番組
mt=5 ミュージックビデオ
mt=6 映画
mt=7 iPodアプリ(見たことない)
mt=8 iOSアプリ
mt=9 着信音
mt=10 iTunes U
mt=11 電子書籍
mt=12 Macアプリ

この文字列を消してしまうとAppStoreではなくiTunesStoreアプリが起動することがあるので、基本的には消さない方がいい。
mt=8はiOSアプリ、mt=12はMacアプリくらいは覚えておくといいだろう。

 

/id1018355599

これがアプリ固有のIDとなる。

 

/tweetbot-4-for-twitter

アプリ名。
紐付けはIDの方でされているためこのアプリ名は省略可能。

英語であればそのまま、ひらがなカタカナはローマ字表記になる。
漢字はすべてピンイン表記が用いられるため、日本のアプリでもちょっと中国のアプリっぽく見えてしまうという特徴がある。
例えば日本を代表するデベロッパ 物書堂さんの「大辞林」はda-ci-linと表記される。

ちなみにアプリと関連付けられているのは上のIDなので、URL内のアプリ名は削ったり他の名前に変えることができてしまう
https://itunes.apple.com/us/app/line/id1018355599?mt=8
アプリ名をLINEと書き換えているが、これを開くとTweetbot4のページに飛ばされるはずだ。

 

/app

アプリのリンクであることを示す。
音楽のリンクではalbumやartistなどが使われます。

 

/us

開くべきストアの国を示す。
パソコンのブラウザで開いた場合、usだとアメリカのストアの評価が見られるが、jpに書き換えると日本ストアの評価が見られる。
iOS端末の場合はこの指定よりもユーザーのログインしているストアが優先して開く

 

apple.com

Apple所有のドメイン。

 

itunes.

Appleドメイン配下のiTunes用サブドメイン

 

geo.

サブドメイン。
さてようやく本題。

国指定されたURLの問題は、海外の人が貼ったリンクを開いたら外国語のページに飛ばされてしまうことだが、URLにgeoを付けておくと国指定よりも優先して自動的に適切なストアで開いてくれる。
次の二つをパソコンで開いてみてほしい。どちらもUSストアを指定したURLだ。

geo無し https://itunes.apple.com/us/app/tweetbot-4-for-twitter/id1018355599?mt=8

geo付き https://geo.itunes.apple.com/us/app/tweetbot-4-for-twitter/id1018355599?mt=8

geo無しのリンクをパソコンで開いた場合はアメリカのページが開くだろうが、geo付きリンクでは日本のページが開いたはずだ。
このようにいちいち国指定を書き換えることなく、単一のリンクで多国籍対応ができるようになった。

iOS端末ではもともとログインしているストアを優先して開くので、geoの効果を感じることはないだろうが、若干の違いはあるようだ。同一アイテムでも下のスクリーンショットのような差が出てくる場合がある。
geo-itunes
これに関してはいまいち挙動がつかめない。

 

まとめ

geoは適切なストアに振り分けをしてくれるための文字列でした。というお話。
参考になれば幸いです。

アプリのリンクに関して、特に海外からのアクセスが見込める場合ではgeo付きに変えておくことは有効だと思われる。
アプリ開発者さんがランディングページを作る際には特に有効だろう
うちのサイトも多少は海外からのアクセスがあるので、これを機にgeo付きリンクに変えてしまいます。デメリットはなさそうだしね。
日本の皆さんには影響はありません。

あといまいちよくわからないパラメータとしてign-mpt=uo%3D4というのもある。これは上で書いたUnique Originのuo=4が入れ子になっているもので、どういう意味があるのか不明。
知ってる人は教えてください。

ついでにもうひとつ。
https://appsto.re/jp/p-TS8.i
このURLはAppStoreでリンクをコピーすると得られるApple公式の短縮URLです。

これを展開すると↓このようなURLにリダイレクトされる。
https://itunes.apple.com/jp/app/tweetbot-4-for-twitter/id1018355599?l=en&mt=8
l=enというLanguage指定がEnglishになっているために、パソコンでこのリンクを開いた場合ストアは日本でも英語のページになる。日本語で見たいときにはenをjaに置き換えること。
なんでわざわざ英語に指定してるのかは不明。

また2017年1月に公開された情報により
action=write-review
というパラメータを付けることでストアのレビュー画面に飛ばすことが可能なことが判明した。

【追記】
geoリンクにすると直接AppStoreを開かずにブラウザを経由することがあるため使用を中止しました。

(続)geoという文字列について | reliphone
【追記】
 

参考にしたサイト

Links Without Borders — Squibner
このサイトによるとgeoは音楽や映画などのコンテンツで「アイテムを利用できません」というエラーが出るのを防ぐ効果があるとされているが、映画にしろ音楽にしろ日本ではローカライズや契約の関係により独自に配信されているものがほとんどで、コンテンツID自体も違うためにgeoの効果を実感できることはそうないだろう。

Parameter Cheat Sheet for iTunes and App Store Links – Geniuslink Blog : Geniuslink Blog

Apple MusicがiTunes アフィリエイトプログラムに対応ほか | 代助のブログ

iOS – iTunes ConnectのApp Analyticsを使ってみた – Qiita

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