短縮URLのメリット・デメリット

短縮URLにどっぷりな皆さんにもデメリットを知っていただきたい。

 

短縮URLの過去・現在

これほどまでに短縮URLが一般化したのはTwitterの140文字制限に拠るところが大きいです。

たった140文字で書かねばならないのに、かつてはURLだけで50文字以上を使ってしまうなんてこともザラでした。
そこでURLを短くしてしまおうと考えたわけですね。

ツイートできる文字数が増えるわけですから、その当時は大変便利だったのです。
しかし現在Twitterに於いてはまったく意味のない行為になっていることを知っているでしょうか?

試しにながーーーいURLをTwitterクライアントに貼り付けてみるといいです。
それが140文字以上ある長いURLでも、残り文字数は117文字になっていませんか?

TwitterがどんなURLでも一律に23文字への短縮化を行っているのです。

 

TwitterにURL短縮は不要

たとえば↓このURLは34文字あります。
https://reliphone.jp/shorten-urls/

Twitterにこのまま投稿すると↓このように短縮されます。こちらは23文字
https://t.co/KRc8e0M86u

Twitterクライアントでは元のURLが見えているでしょうが、それは表示だけで、内部的には必ずt.coという形式に短縮がされています。

他の短縮サービスも見てみましょう。
Bit.lyだと21文字
http://bit.ly/1ihy42B

TinyURLは26文字
http://tinyurl.com/m9c95lu

IFTTTは20文字、Bufferは22文字です。(※利用状況によって文字数は増加します)
じゃあIFTTTやBit.lyを使う方が短くてお得じゃないか、と思いがちですがそうではありません。

TwitterではURLはすべてhttps://t.coとして投稿されるので、20文字の短縮URLを貼っても23文字のt.coに再変換されています。

Twitterで書ける文字数を増やしたいという場合において、URLを短くする意味はまったく無いのです。
2段階のリダイレクトが発生するために、よりサイトの表示が遅くなるだけです。

 

短縮URLのメリット

・アナログな手法で他人に伝達しやすい
20文字程度なので、口頭や手書きでもなんとかなります。

・アクセス解析がある
Bit.ly系の短縮URLは後ろに+をつけることでアクセス解析画面に入れます。
こんな感じ → http://bit.ly/1lyd1Oz+

・URLがスッキリ見える
画面内にすべて収まるのでおさまりはいいですよね。短縮したくなる気持ちはわかります。

・URLスキームを貼り付けるのに便利
TinyURLに限っての話ですが、http以外の文字列も変換・短縮してくれますので、URLスキームを貼りたい時などに便利です。

・日本語URLなどのリンクが途切れずに貼れる
WikipediaやAmazonのようにURLに日本語が含まれている場合にちゃんとリンクとして機能しないことがありますが、そうした場合には短縮をかませてやることでちゃんとしたリンクとして貼れたりもします。

 

短縮URLのデメリット

・リンク先がどんなサイトなのかわからない
開く前にURLを確認できないってことはフィッシングサイトにも引っかかりやすくなります。
紹介しているのが本人のサイトか他人のサイトかすらわからない。

・リダイレクトが発生する
無駄に経由するところが増えます。
たらいまわししてもいいことないです。

・表示が遅くなる
ブログの表示がどれだけ速くても、短縮URLを経由していたらそれだけで0.5秒遅くなったりもします。
特にTinyURLは遅いですね。

・リンクの永続性が不透明
当然のことながら短縮されたURLはBit.lyなどが撤退すれば使えなくなります。

2017年9月29日、pixivが提供してきたp.tlという短縮URLサービスが終了します。
使われたURLの総数は880万件。この膨大なURLに今後は一切アクセスできなくなってしまいます。

・一度作った短縮URLは消せない
自分のブログを移転しても、短縮URLのリンク先は変更できません。
消したくても消せないリンクが存在し続けるのです。
勝手に消えてしまうのも困るけど、消せないのも困るでしょう。

・第三者に漏れる可能性
前述のようにURLは消せません。
誰かに見られる可能性がずーっと残り続けてしまいますので、見られては困るようなクエリが含まれるものには使わないようにしましょう。
特にURLスキームを使ったTinyURLでの短縮URLには注意が必要です。

 

短縮URLの使いどころ

メールやメッセージなどであまり長いのが送れないとき。
URLスキームを誰かに教えたいとき。
アクセス解析が欲しいとき。

考えて使うならメリットはあります。
だけど何も考えずに短縮しちゃってる人はとても多いと思います。

しかしやっぱりURLがちゃんと見えている方が、どんなサイトか想定できてクリックもしやすいです。
(YouTubeなどにもyoutu.beといった独自の短縮URLが存在しますが、あれはリダイレクト先が単一のサービスに固定されているので、今回の内容とはまた別のお話)

どうしても短いURLにしたいって場合は自サイトのドメインで短縮URLを作った方がいいでしょう。
Bit.lyにアカウントを作れば、自分のドメインで短縮してくれるようになりますし、IFTTTやBufferでも使えますよ。

 

短縮機能をオフにするには

IFTTTはウェブから設定できます。
右上のPreferences → SettingsにあるURL shorteningをオフにするだけです。

BufferもウェブのSettingsからLink ShorteningをNo Shorteningにするだけ。

これで短縮されないURLを投稿できるようになります。

 

まとめ

怪しいリンクは踏むなと叩き込まれた人でも、Twitterに慣らされたせいで短縮URLを躊躇なく踏めるようになってしまっているようで残念です。
リダイレクト先のわからない短縮URLなんてホイホイ踏んでいいもんじゃないし、飛んだ先が悪意あるコードを実行するようなサイトだったとしても何もおかしくはないので注意しましょう。

それにURLは立派な資産だと思うので、特に理由がないのであれば、わざわざよその看板を付けて公開することはないんじゃないでしょうか。

ちなみにIFTTTやBuffer、j.mpの短縮URLも、Bit.lyのサービスを使っているのでURLの後ろに+をつけるとアクセス解析を見ることが出来ます。
その他のサービスでも+を付けてみるとBit.lyを利用しているかどうかがわかるので、いろいろ試してみるといいです。
しかし管理者以外でもアクセス解析が見ることが出来ちゃうのはデメリットの一つかもしれませんねぇ。

そうそうTwitterのt.coでもアクセス解析をしているので、Twitterでの解析目的であればわざわざBit.lyなどを使う必要はありませんよ。
https://analytics.twitter.com/

 

「このアドレスはなんか怪しい」
そんな経験に基づく学習が一切無効化されてしまう短縮URLというものを今一度考えて、乱用は控えていただきたいと思います。

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