Amazonの価格推移を調べるブックマークレットとWorkflow

スマホのアクセサリに限ったことではありませんが、Amazonでは消費者を誤解させるような価格設定が横行しております。

例えばcheeroはモバイルバッテリーの価格をAmazonでこのように表示している。
cheero
47%オフとかなりお買い得に見えます。

しかしメーカーのサイトに行くと以下のように書かれている。
cheero直販価格 3,980円
参考小売価格 7,480円

そう、そもそもの販売価格が3,980円なのだ。

このような価格設定は他のメーカーでもよく行われており、SpigenやAnkerなどでも常態化している。
二重価格表示で消費者を欺くのはやめていただきたいものだが、消費者庁が重い腰を上げてくれない限りどうしようもないので消費者が賢くなるしかない。

この記事では価格設定を糾弾したいわけではなく、このような見せかけのお得さに騙されないような知恵を付けてほしいのです。

 

Amazonの参考価格を知る

Amazonには参考価格という表示があることが多い。
Spigenのケースで見てみよう。
Spigen
参考価格が1,990円で、販売価格が500円なので、75%オフのお買い得さ。

しかし価格推移を調べてみると疑問が浮かぶ。
Spigen
販売開始時には1,393円で、その後は1,000円以下で販売されている期間が大半だ。
1,990円で売られた期間はたった6時間だった。
果たしてこれは75%オフのセールと呼べるだろうか。

メーカーには定価を設定をする自由があるし、1,000円の商品に5,000円の定価をつけることだってできる。
しかしメーカー自身が定価販売をせずに1,000円で直販するのだとしたら、やはり定価の設定がおかしいと言わざるを得ない。

Amazonでは参考価格としてこうしたダミーの定価表示がなされている。
メーカーが直接登録して売るのだから価格設定は思いのままだ。

まず知ってほしいのは、これはメーカーだけの問題ではなく、そんなシステムを用意しているAmazonに大きな問題がある。
これについては『Amazon 参考価格』でググれば問題にしている記事がわんさと出てくるのでお暇なときに読んでみるといい。

さて、前置きが長くなってしまったが、そうした釣り価格に惑わされないように上記のような価格推移を調べる術を紹介しよう。

 

価格推移チェックサイト モノレート

Amazonの価格推移を調べることができるサイトというのがある。

モノレート | 商品のランキング・価格推移をお買い物や転売の前にチェック!

こちらでは過去の最安値や平均価格、価格推移をチェックできるので大変便利だ。気になった商品があれば検索をして買い時を見定めることが可能になるわけです。
中古価格も調べられるので、オークションなどを利用する際にも目安として使えるでしょう。

でもAmazonで買い物をするたびに、いちいちサイトを開いて検索するのは面倒ですよね。
ということでもっと手軽に行えるブックマークレットを用意しました。

 

ブックマークレット

以下はAmazonの商品ページで実行すると、当該商品のデータをモノレートで開くことができるブックマークレットです。

javascript:(function(){if(location.href.search(/([B0-9][0-9A-Z]{9})([^0-9A-Z]|$)/)!=-1){location=('http://mnrate.com/item/aid/'+RegExp.$1);}else{alert('NotAmazon')}})();

iPhoneで使う場合には適当なページでブックマークを追加してから、ブックマークの編集へと進み、URLの部分に上のコードをコピペしてください。タイトルもわかりやすく変えるといいです。

パソコンの場合はこのリンクをブックマークバーにでもドラッグ&ドロップしてください。
Amazon価格推移

(ブックマークレットの修正には @kateinoigakukunさん にご協力いただきました。ありがとうございます。)

ただ、ブックマークレットだとブラウザでしか使えませんから、Amazonのアプリ上でも使えるようにWorkflowも用意しましたよ。

 

Workflow

iPhoneを便利にしてくれる自動化アプリのWorkflowについては、これまでも何度か書いてきたので細かくは説明しませんが、URLや各種データを加工して他のアプリに渡すなんてことを自分で手軽に作れてしまう素晴らしいアプリなのです。

ウィジェットやExtensionからも実行ができるので使い道が広く重宝します。

Workflow: Powerful Automation Made Simple

DeskConnect, Inc.
仕事効率化, ユーティリティ
評価: 4(53件)

  
ss1

Workflowをお持ちの方であれば下のリンクから登録できるはずです。

ワークフローをインポートする

「でもAmazonのアプリってExtension使えないんじゃない?」って思っている人も多いのでしょうね。
わかりにくいですが、実は使えます。

アプリ内の商品ページ中段にあるシェアするボタンをタップするとWorkflowを呼び出すことができますよ。
Workflow
WorkflowだとTweetbotなどのアプリでも使えるので、タイムラインで気になる商品が流れてきた場合などにササッとチェックできて嬉しいです。

 

おわりに

cheeroもAnkerもSpigenも商品自体は良いものを作っているし、メーカーに喧嘩を売りたいわけじゃありません。
参考価格表示なんてろくでもない仕組みを使ってほしくはないですけどね。

さて、同じ商品のセールを紹介するときに、75%オフと書くサイトと、50%オフと書くサイトに分かれることがよくありますが、それは実体のない参考価格からの割引率を算出するか、実際の販売価格から算出するかで分かれるからです。
もちろん割引率を大きく見せた方が消費者は釣れるしサイトとしても儲かるので、75%オフと書きたい気持ちもよくわかる。なにせメーカーとAmazonがそう書いているんだから嘘にはならない。
嘘ではないがそうしたサイトは読者に対してあまり誠実ではないとも思う。

アプリでも価格を上げたり下げたりしてセールを装うデベロッパがたくさんありますが、240円→600円→360円という価格変更を短期間に行っただけで、まったくお得ではないものが切り取り方しだいで600円→360円のセールとしてお買い得に見えてしまいます。
ユーザーもそうしたものに注意しなくてはいけませんが、紹介する側はさらに注意深く見極めなくてはいけないと思っています。

読者さんには無駄なお金を使ってほしくないと常々思っておりますけれど、すべての商品の価格推移をチェックしてから紹介するのには時間が足りません。
ある程度は私の方でフィルタできますが、最終的にはご自身でしっかり見定めてほしい。
その手段は提供した。

賢く、いい買い物をしてください。

——

Amazonの参考価格は参考にしてはいけないが、こちらの消費者庁が出している「不当な価格表示についての景品表示法上の考え方」(価格表示ガイドライン)はなかなか興味深いので参考にするといいですよ。
http://www.caa.go.jp/representation/pdf/100121premiums_35.pdf

8 COMMENTS

匿名

すみません。今確認したらありました。昨日見たときはシェアボタンも商品説明も表示されなかったので、変だなあと思ってました。何か勘違いしてたのかも。

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maxi

お返事遅くなりすみません。
勘違いではなく、Amazonのサイト側の問題で物によってはシェアボタンが表示されないということが起きていました。
記事を公開した後のタイミングで起きていたので、ちょっと混乱させてしまいましたね。
出てきたようでなによりです。

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しかさω

このモノレートというサイトはホントにいいですね…!
ワークフローもありがたく使わせていただきます。ありがとうございます。

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maxi

便利なサイトですよね。
価格コムとモノレートをうまく使い分けていくと無駄遣いが減りそうです。

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maxi

モノレートとURLを比較することで非常に簡単に対応できますので頑張ってみてください。

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